勾留理由開示請求公判
労働者A君の勾留理由開示請求公判の傍聴に行ってきました。
西成区職員にお茶が掛かってしまった事による公務執行妨害事件
令和2年2月19日
本館8階804号法廷
令和2年(む)第526号
勾留理由開示
裁判官 結城康介
書記官 亀井 淳
日雇い労働者A君の逮捕・勾留に対しての勾留開示請求が弁護士により行われ、本日、勾留開示が行われました。
被疑事件は公務執行妨害の疑い。あいりん総合センター周辺を利用している人達に対して大阪地裁の執行官が大阪府、西成区の職員を立会人として引き連れて占有権移転禁止仮処分を執行中に、A君が執行人達に何をしているのかと質問をし配布している紙を要求したが無視された為、紙を当事者の自分にも配布するように強く要求した時に持っていたペットボトルのお茶が立会人の西成区職員にかかってしまい公務執行妨害をしたという疑い。
裁判官は勾留理由を、事件の内容、過去の事件、(A君が)黙秘している事、生活実態から1.逃亡の恐れ。2.証拠隠滅の恐れ。3.被害者への脅迫の恐れ。があるとした。
A君は、「黙秘権は憲法第38条で認められた権利であり、黙秘権を利用すればどうして勾留されなければならないのか。別の件で300万円の保釈金を支払っている裁判所も分かっている筈だと思うが、みんなから借りたお金だ。それを無駄にして逃亡する筈がないじゃないか。団体の行動に対して何をやっているんだとクレームを付けたかもしれないが個人に攻撃をした訳でもないので被害者だと言われている人に脅迫等をする訳が無いじゃないか。お茶がかかってしまった後に担当者と椅子に座って膝を交えて和気あいあいと話をしながら所有物の説明と名前を伝えたので業務の妨害はしていないじゃないか。」と主張し裁判官の返答を要求したが、裁判官は返答をせずA君に証言席から下がるように命令した。
しかし、A君は証言席から下がらず留置所の出来事を述べた。地元の警察署ではなく大阪府警本部に連れていかれて、気を付けの姿勢を取らされて脂ぎった手で身体中を触られて、止めてくれと言っても気を付けの姿勢を取らされ、それが出来ないからと懲罰として天井に黒く塗られたカメラで見張られた窓のない部屋に閉じ込められ、ずっと太陽の当たらない外の景色も見えない部屋で運動さえろくにさせてもらえない状態で拘留されているのは弾圧ではないかと。
弁護士からは別の件での300万円の保釈金が支払われており逃亡の恐れはなく、お茶がかかってしまった件は公務執行妨害をする意図は無かったと主張があったが、裁判官からの返答はなく裁判が終了した。
傍聴席からは(裁判官からの説明が)勾留理由になっていないと大勢から発言された。裁判官は誰に対して放ったのか分からない状態で傍聴人に退廷命令を出したが、裁判終了後に退廷命令はおかしいのではないかとの意見が傍聴席から出された。すると退廷命令は執行されず、暫くして裁判官から閉廷宣言が発せられた。(2回宣言された?)
※今回の事件に関して勾留取り消しはされなかったが、担当弁護士からは今回の事件は立件されずにおそらく不起訴処分になるだろうとの説明がありました。不起訴処分相当に当たるような事件でこのような拷問のような勾留が行われる日本は、本当に民主主義国家なのかと疑問に思う出来事でした。
※A君の逮捕に関して
何人もの警察官がビデオを撮影しながら執行官が野宿生活者に書類を渡していたのを見たA君が自分も当事者だから書類を渡してくれと抗議している最中、13:24に立会人にお茶がかかってしまいました。その後は何事もなく担当者に氏名と占有状況を説明してその場を立ち去ったのですが、23:30頃自宅で寝ていたA君に逮捕状が執行されました。
※300万円の保釈金を払って保釈されている別件に関しては、A君の無罪が濃厚な状態で裁判が進められていましたが、A君が出廷する前日に今回の件でA君が逮捕されてしまいました。


